fbpx

―― 前回、上田代表ご自身のデザインについてのお話がありましたが、その点について、もう少しお話をうかがえますか。

ヒューマンデザインは、独立したひとつの知識体系として捉えることもできるほど、細かく精密なものですが、やはりラーという人間を通して伝えられたものでもあり、人、人格、人間性と切り離せないものです。 将来的に、ヒューマンデザインが一般的な知識となる頃には、そこに人の影はなくなってしまうかもしれませんが、私は、今の時代ではまだ、創始者ラー・ウル・フーという人間性抜きに、ヒューマンデザインは語れない、切っても切り離せないものだと確信しています。 そのエネルギーラインとして、これはすごく抵抗のある人も多いと思いますが、日本におけるヒューマンデザインは、私、上田紘資という人間の色がどうしても入ってしまうし、まずはそういう形で伝わっていくものでしかないと、最近特に思えてきました。 10年前、ヒューマンデザインジャパンを設立した時に、創始者ラーから言われたことを聴きなおしてみて、ラーは一番最初に、そのことを私に伝えてくれていたと、今さらながら気づいたのです。 インタビューVol.2でもお伝えした、「日本でヒューマンデザインを学ぶ人は、すべて君を通って入るようにするのがいい。」という、ラーから最初にあった話の内容を読んだ時に、違和感を感じた方も多いかと思います。 当の本人である私自身が、そのことにもっとも抵抗していた一人でもありますので。 ただ実際に、日本で上級クラスまで学んだ何人もの受講生が、ラーにまつわる不思議な体験を経験しています。そのようなことを聞くにつれ、今の形でよかったのだと確認でき、安心してようやく受け入れたところです。 日本で、ヒューマンデザインを学びに入ってきてくださった方は、私のデザインから出てくるものをまず感じていただいて、それから、それぞれの方がご自身の中で、消化、発展させていただければと思っています。

「すべての人に これだけは 受けてほしい」

―― ヒューマンデザインジャパンの方針は、「すべての人にLYD(リビング・ユア・デザイン講座)を!」です。創始者のラーも、LYDについて「すべての人に これだけは 受けてほしい」と言っていますが、LYDを受けるだけで、自分らしく生きられるようになるのでしょうか?

そうですね、自分らしく生きられるようになるための究極のエッセンスがLYDの中に含まれていますから、、 LYDを受けた翌日から、完全に自分らしく生きられるようになる、というのは難しいですが。 これまで生きてくる過程において、教育やしつけのなかで植え付けられてきた、自分らしさから遠ざける情報を外すためには、何年もの期間が必要といわれています。 ただ、LYDでは、ヒューマンデザインの核心部分ともいえる、ストラテジーとオーソリティについて、自分のみならず、すべてのパターンの実践方法を学ぶことができます。 ヒューマンデザインの体系や情報というのは、本当に細かなもので、チャネルと呼ばれる一本のエネルギーの流れに対しても、100万通り以上の組み合わせがあります。 人間の複雑さ、精密さ、緻密さについては、果てしなく探究できるものですし、ヒューマンデザインを勉強すればするほど、そういった深みも学べるのですが、そんなことを知らなくてもLYDの情報を実践していくことで、自分らしい生き方に、どんどん近づいていくことができるのです。 LYDの良さは、自分のストラテジーとオーソリティの実践方法がわかるだけではなく、タイプの異なる周りの人のことも理解できることです。 LYDで学ぶ知識を使うだけで、家族関係や友人関係、職場の人間関係などが改善したという実例も多く寄せられています。

―― LYDを受講すると、友達や家族に、「あなたはこういうデザインだからこうです」と、アドバイスなどができるようになるのですね。

そういうことではありません。 LYDは、受けた人が情報として人に伝えるものではなく、あくまでも自分自身が実践するためのものです。 自分が実践し、自分自身の人生を生きるためのものなのです。 自分自身の人生を生きることの素晴らしさを経験して、LYDのよさを人に伝えたい場合は、LYDで得た知識を情報として人に話すのではなく、その人自身がLYDを受講するよう、是非お勧めしてください。 「すべての人にLYDを!」という意味は、すべての人が自分のストラテジーとオーソリティをどのように実践すれば良いかがわかり、それを実践することで、自分らしく生きていくということを、すべての人に試してほしい、という意味なのです。

―― 個性豊かなLYDガイドたちが、それぞれのLYDを開催しているということですが、各ガイド、内容がそれぞれちがうのですか?

一般的な考えだと、リーディングにしろLYDにしろ、どうせ受けるなら最も優秀な人から受けたい、と思うかもしれません。
今回、インタビューの最初でも話しましたが、人間はみんな違う、一人一人の個性を尊重する、というのがヒューマンデザインの考え方ですので、これが最高のリーディング、これが最高のLYD、というものはないのです。
その時々でピンと来た人から受けることで、自分のその時の状況や目的に応じ、最高の結果になるものです。

同じ人から何回受けてもいいし、いろいろな人に何度も受けてもいいのです。

これは極端ないい方かもしれませんが、すべてのリーダーからリーディングを受ける、すべてのLYD ガイドからLYD を受ける、ということを推奨しています。

ですから、誰から受けたらいいのかということにあまり迷いすぎることなく、まずは誰かのものを受けてほしいと思います。

[企画・インタビュー・写真・記事:中村亜紀]